ワークショップ後半は、VOICE SPACEによるミニ・コンサートです♪ 今回朗読劇「子守唄よ」のために終結したメンバーたちが 普段自分が専門としている音楽を演奏しました。

丹野恵美子(フルート)&澤村祐司(筝): 宮城道雄 「春の海」
お正月の音楽でお馴染みの「春の海」、 フルートと筝のバージョンで演奏しました。 全曲通して聴く機会はなかなかないと思うのですが、 作曲から80年近くを経てなお新鮮さを失うことのない、 宮城道雄という天才の残した日本の音楽に 小学生たちも食い入るように聞き入っていました。

中村大史(オルガノン・歌)&権頭真由(アコーディオン・歌): 「リフレイン」(詩-覚和歌子)
VOICE SPACEオリジナル曲の一つ、「リフレイン」。 今年5月に行われた「サーカス小屋でコンサート」にて初演された作品です。 「いつも何度でも」の作詞者として知られる覚和歌子さんの詩に作曲したもの。 中村くんがオルゴールをまわしながら歌い、権頭さんがアコーディオンを弾きながらそれに応える。 3拍子のゆったりしたリズムにのって、くりかえし、くりかえし、メロディーがリフレインされていきます。

小林沙羅(ソプラノ): 滝廉太郎 「荒城の月」、岡野貞一「紅葉」
我らが歌姫、沙羅ちゃんは秋の名歌2曲を披露してくれました。 平川小学校でも、授業で歌ったことがあるでしょうか? 外国のオペラや歌曲もすばらしいけれど、 やっぱり自分のしゃべる言葉で歌われる、日本の歌はいいですね~。

森口真智子(ヴァイオリン)&関口将史(チェロ): 「パッサカリア」
弦楽器チームはヘンデルの主題による「パッサカリア」を演奏。 見よ、二人のこの真剣な表情を! シンプルなテーマが、ヴァイオリンとチェロによって幾重にも変幻していきます。
「パッサカリア」とは、同じ音型のメロディーが何度も繰り返されるバスのパートにのって 他のパートがどんどん変化していく変奏曲のことです。 有名な作品にJ. S. バッハが作曲したオルガンのための「パッサカリア」がありますが、 中也はこの曲を非常に好み、バス主題をよく口ずさんでいたといいます。 今も中也が聞いていたレコードが残っています。

豊田耕三(アイリッシュ・フルート)&中村大史(ブズーキ)&相川瞳(パーカッション) : Cailin na Gruige Donna / Miller of Drohan / Trip to Herve's
しゅうぞうさんと中村くんに相川さんが加わって、アイリッシュの音楽3曲。 もの悲しい笛の音が響いたと思ったら、なだれのごとくエネルギッシュなダンスのチューンへ。 誰でも聴いたら、踊りださずにはいられません!

手拍子で加わってくれた平川小のみんな。
さてさて・・・なにやら出てきましたよ。

黄木透(テノール)&斉藤州重(バリトン): ロッシーニ 「猫の二重唱」
歌詞が「miau(ミャウ)」しかないロッシーニの珍品。 恋人のいない黄木ネコと斉藤ネコの前に突如として現れた薬師寺ネコ。 花束を贈ったり魚をプレゼントしたりして、どうにか気を引こうとします。 「お花をくれたこの猫さんとお魚くれたこの猫さん、どっちにしようかなーー」
しかし最後は、中村くん扮するイケメンならぬイケネコに薬師寺ネコをかっさらわれてしまうというオチでした。
この後、斉藤くんと薬師寺さんによる、モーツァルト 「パパパの二重唱」が続きます。 オペラ『魔笛』でパパゲーノとパパゲーナが歌う、楽しい二重唱です。 残念ながら写真がありません・・・あしからず。
最後には「故郷」を全員で演奏して終わりました。 1時間近くのコンサート、最後までじっくり聞いて下さった平川小学校の皆さん、ありがとう!
(写真:佐々木幹郎 文:早坂牧子)
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