お待たせしました! 山口レポート第七弾では、サーカス小屋でのコンサートの翌日、私たちの山口滞在最終日の様子をご覧いただきましょう~
最終日には、中也ゆかりの地をいくつか見てまわることができました。 まずは、中也生誕の地に建つ中原中也記念館へ。

休館日にも関わらず、特別に記念館を見学させていただけることに。 我らが佐々木先生の解説つきで、「中原中也とフランス文学」の展示を見てきました!

秋の夜は、はるかの彼方に、 小石ばかりの、河原があつて、 それに陽は、さらさらと さらさらと射してゐるのでありました。 ・・・・・・
「一つのメルヘン」は、中也の死後世に出た第二詩集、『在りし日の歌』の中でも、よく知られ愛されてきた詩の一つでしょう。 詩の舞台となったのが、この吉敷の「水無川」であると言われています。 前日降った雨のせいか、思ったより水量がありました。

うーむしかし昨日の大雨がウソのように気持ちのいい天気! トマトもおいしいし、写真もよく映る!?

それは中国のとある田舎の、水無河原といふ 雨の日のほか水のない 伝説付の川のほとり、 藪蔭の砂土帯の小さな墓場、 ――そこにも蝉は鳴いてゐるだろ チラチラ夕陽も射してゐるだろ・・・・・・
川のほとりに、中也が未発表詩編「蝉」に歌った、竹やぶとお墓があります。

中原家累代之墓。 墓石の銘は中学生のころ中也が書いたもの。 ここに中也をはじめ、中原家の一族が眠っています。

みんなで交代におまいり。 ナムナム、どうか朗読劇と論文を見守っていてください、なにとぞ、なにとぞ・・・
 お墓の周りには、ハート型の石がごろごろ。 最近ファンの間でできた風習なのだとか。 河原で見つけるのでしょうか、きれいなハート型をした石がいくつも並んでいました。
さて、続いて訪れたのは、「悲しき朝」の舞台と言われる鳴滝です↓ 新緑の向こうに、小さく滝が・・・

雲母の口して歌ったよ~ 背ろに倒れ、歌ったよ~

響の雨は、濡れ冠る! 近くに迫ると一層の迫力です。

おっと、これぞまさに、 「巌の上の、綱渡り」!!危なかったぁ。

清々しい鳴滝の流れを堪能した後は、高田公園へ。 足湯につかるの図。

ここには小林秀雄の筆による、中也の「帰郷」(一部)が刻まれた詩碑があります。 お!「さやかに風も吹いている」のね、さやかちゃん。

最終日までたっぷり充実した今回の山口滞在でした。 中也さん、どうもありがとう!

( by 早坂 牧子)
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