CD
CD「声のまぼろし」
2010年2月28日発売 ¥2000
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Photo Club
VOICE SPACEメンバーたちが撮った写真を公開!
確かに、人の声である。蛙の声とは、はっきりかはったひびきをひいてくる。(第2部 解説 by N)
こんにちは。ソプラノでもギターでもない中村です。前回のつづき!★水本&菊地企画8.ただたわいない幸福 (詩:草野心平『ごびらっふの独白』/構成:菊地裕貴、水本紗恵子/映像:水本紗恵子) 語り:菊地裕貴、水本紗恵子 朗読:佐々木幹郎 蛙たち:澤村祐司、小田朋美、早坂牧子、中村裕美、中村大史、佐々木幹郎 菊地さんと水本さんは美術学部の先端芸術を専攻しています。 水本さんには今までスタッフとしてビデオを撮ってもらったりしていましたが 今回は作品を作り出演者として参加。菊地さんはVOICE SPACE初参加。VIDEO 芸大のアートパス2010で菊地さんが上演した『ばらあら ばらあ』という作品 (草野心平の『ごびらっふの独白』をうがいをしながら朗読するというもの。 参考動画↑は菊地さんとご家族が宅録したものです)を 菊地さんが水本さんが今回公演用に構成しVOICEメンバーとコラボレーション。 菊地さん、水本さん演じる福島女子トーク、 佐々木幹郎氏によるがまがえるのような蛙語の朗読、 VOICEメンバーによるうがいのコーラス。 やがて福島に夜はきて、また朝がきます。★渡辺企画9.松風の曲 (根笹派古典本曲) 尺八:渡辺元子 この楽曲は、コミ吹きという奏法で演奏しています。 コミ吹きは津軽に伝わる特殊な奏法で、息で音を切ります。 東北の荒波、笹を吹き抜ける風(根笹派の由来)、等イメージがあります。 ただ、それは半ば伝説のようなもので、作曲者もいないので、確定は出来ないそうです。 (渡辺元子)★黄木&澤村企画10.潮音 (詩:島崎藤村/曲:宮城道雄) Tenor:黄木透 尺八:渡辺元子 箏:澤村祐司 今回はこういう、今までのVOICEでやってそうでやってなかったメンバー同士のコラボを やってみる音楽の楽しみもあっていいんじゃないかな、と思って 私がぼそっと「宮城道雄×黄木透はどうかな…」と言ってみたりしたのが実現しました。 楽曲解説は前々回の澤村祐司による記事をご覧下さい…!★早坂企画11.翼 (詩、曲:武満徹) Vocal:早坂牧子 Piano:小田朋美 実はこのVOICE SPACE LIVE in SARAVAHを企画したのは早坂牧子。 現在イギリスの大学院でパイプオルガンを研究している早坂は 一時日本滞在中に昨年12月の東京インスピレーション2ndを企画し、今年3月の西宮公演にも出演。 震災直後にイギリスに帰りましたが、「なにかやろう」と4月にこの企画をもちだし 日本にいる我々とSkypeでミーティングを重ね、このライブが実現しました。★中村(ゆ)企画12.amefure2011 (詩:谷川俊太郎『雨よ降れ』/曲:小田朋美/編曲:中村裕美) Vocal:小田朋美 T.Saxophone:大石俊太郎 Cello:関口将史 Piano:中村裕美 これは小田企画ではなく私企画なのです。 2010年3月に行われた第1回東京インスピレーションにて初演されて以来 小田朋美のライブ定番曲になっている『雨よ降れ』を 私がカバー、というか、リメイク。という、 マニアックなVOICEリスナー必聴の特別企画w! ちなみにこちらが原曲であります。。↓ VOICE公演初出演の大石俊太郎氏のサックスは空を裂く鋭い雨のようにリズムを打ちました。13.明日 (詩:佐々木幹郎/曲:小田朋美、中村裕美/編曲:小田朋美) Vocal:小田朋美、黄木透、早坂牧子、澤村祐司、石井千鶴、渡辺元子、水本紗恵子、菊地裕貴 S.Saxophone:大石俊太郎 Cello:関口将史 Guitar:中村大史 Bodhran:豊田耕三 Piano:中村裕美 2011年3月27日にSARAVAH東京にて行われた「ことばのポトラック」にて佐々木幹郎氏が発表した詩。 作曲はほぼすべて小田が書いていて、私が書いたところといえば冒頭の「あした」だけなので 原案:中村裕美、作曲:小田朋美といったところですね。。 ステージで歌っていたみんな、客席で曲を盛り上げてくださった皆様、 それぞれの明日が素敵な明日でありますように。 当日の本番の映像です!(映像編集:山口直哉)VIDEO (真ん中で「明日」以外のところを歌っている人が小田朋美で、 「明日」を歌ってる人は登場順に、菊地裕貴、水本紗恵子、石井千鶴、渡辺元子、澤村祐司、 黄木透、早坂牧子です)
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ひとことのなかの襤褸、奇妙な三時 (セットリスト 第1部 解説 by N)
こんにちは。VOICE SPACEの「(小田さん)じゃないほう(の作曲の人)」です。 SARAVAH東京でのライブ、たくさんの方にご協力いただき、またたくさんのお客様にお越しいただき まことにありがとうございます。 ここでは私のわかる程度での全曲説明をしたいと思います。 解説ってほどじゃないので、あくまでも説明です。 (上記一覧表はクリックすると拡大します)1.風のなかの挨拶 (詩:佐々木幹郎) 朗読:小田朋美 Cello:関口将史 佐々木幹郎氏が2011年4月30日の読売新聞にて発表した新作の詩。 小田朋美が朗読し、チェロが短いフレーズをくり返し演奏しながら(フレーズは小田さんが書いたもの) ゆっくりとステージははじまっていきました。 上記の表をご覧頂いてわかるとおり、今回のライブは圧倒的にこの2人の出番が多く、 最初から最後までこの2人がライブの方向性を示していったともいえます。★石井企画 2.襤褸 (詩:谷川俊太郎/曲:石井千鶴/編曲:関口将史、中村裕美) Vocal & 鼓:石井千鶴 Cello:関口将史 Piano:中村裕美 詩集『minimal』に収録の詩。この詩集の全ての詩には英訳がついています。 石井千鶴が英語の"rags"と日本語の“襤褸”に思いつくままにメロディーをつけて歌い 私と関口将史が音構成を考えていきました。 英語の"rags"は牧歌的に、日本語の“襤褸”は長唄風に歌われます。 ★澤村企画 3.ひとこと (詩:佐々木幹郎/曲:澤村祐司) Vocal & 箏:澤村祐司 VOICE SPACE 1st Album "Inspiration"収録の澤村祐司処女作。 演奏のたびに澤村祐司の歌声はさまざまな色をみせます。 ★小田企画 4.午後三時 (曲:小田朋美) Clarinet:大石俊太郎 Cello:関口将史 Piano:小田朋美 小田朋美が芸大の有志卒業制作展SOTTEN にて発表予定だったPoetry Clockという作品のなかの1曲。 Poetry Clockは谷川俊太郎氏による書き下ろしの詩とのコラボレーションで SOTTENの期間中、1時間に1度、朗読と音楽のパフォーマンスが行われるという作品。 VOICE SPACEメンバーも多数関わっていたようで(※)、 3月11日にもこれの練習を行っていたそうですが、震災直後に開催予定だったSOTTENは中止となりました。 (※この文を書いている人は自分が誘われなかったことをなにげにさびしく思っている…が 今思えばもし参加していても震災直後に電車が全く動かなかった地域在住の為 リハに参加できなかったりしてみんなに迷惑をかけていただけだっただろうと思う…) ★中村(大)企画 5.orion (詩、曲:中村大史) Vocal & Guitar:中村大史 Vocal & Melodion:小田朋美 Cello:関口将史 anilaこと中村大史と、小田朋美が、しっとりと歌い上げ、 間奏ではアイリッシュのメロディーも聞こえてきます。 anila自身もこの歌のように、やわらかい雰囲気でありながら芯を持った男です。★佐々木&豊田企画 6.奇妙な果実 (詩:佐々木幹郎) 朗読:佐々木幹郎 Irish Flute:豊田耕三 ここで演奏されていたフルートの旋律はシャンノースというアイルランドの古い音楽。 たった1本の旋律と、言葉がまるで対位法的音楽のようにリズミカルに対話していきます。 ★豊田&関口企画 7.逍遥 (編曲:関口将史、豊田耕三) Irish Flute:豊田耕三 Cello:関口将史 アイルランドのダンスチューンを何曲かつなぎ合わせ チェロとアイリッシュフルートが1対1で約10分の真剣勝負。 普段アイリッシュをやっているわけではないチェロ関口将史が 独自の解釈で立体的な音作りを展開していきました。 後半につづく! (yumi-NAKA.)
渋谷でのライブ 無事終了しました
こんにちは。箏の澤村祐司です。 18日(水) 渋谷でのライブにいらして下さった皆様、本当にありがとうございました。 東京で行った公演としては、去年12月以来、ほぼ半年ぶりとなりましたが、 ライブ会場に一杯のお客様に見守って頂き感謝しております。 今までの公演では、CD「声のまぼろし」収録曲などの 詩と音楽のコラボレーション曲を中心にプログラムを組んでいたのですが、 今回はメンバーそれぞれが、「自分のやってみたいもの」、「試してみたいもの」を中心に、 オムニバス形式のプログラムを作りました。 みなさんには、今までとは違った 新しいVOICE SPACEの一面を感じていただけたのではないでしょうか。 私も四つの演目に、珍しく着物姿で登場し、箏を弾き、歌を歌い、「うがい」もしました。 いやぁ、本当に楽しかったです! 今回は私の出演した演目のみ、まずは簡単に振り返ってみます。「ひとこと」 (詩:佐々木幹郎/曲:澤村祐司) 私の処女作です。作ってからは5年が経ち、ここ2年は演奏していなかった曲を、久々にひもといてみようと思ったのは、前とはきっと違って自分に飛び込んでくるであろう、詩や歌の節に出会いたかったからです。詩の内容も、歌の旋律も変わっていない、でも、そこから受ける、感触やエネルギーが全く違っていたのです。また、折に触れて演奏します、きっと! 「ただたわいない幸福」 (詩:草野心平『ごびらっふの独白』/構成:菊地裕貴、水本紗恵子/映像:水本紗恵子) 今まで私たちは、詩に対して、楽器や声で音楽を付けたり、リズムをつけることを主にしてきましたが、この企画は、一つの詩の素材に、たわいのない会話と映像と、そして蛙の声をぶつけ合わせて作られたもので、本当に新しい香りのする演目になりました。 草野心平さんは福島出身。幼い頃から耳にしていた田んぼで鳴く蛙の声が、たくさんの詩によって文字になっています。その言葉のまあなんと不思議なこと。「蛙語」として朗読される言葉を聴いていると、まるで、新しい国の言語に出会ったような感覚を覚えてしまうからほんとに不思議です。佐々木詩人が真剣に朗読する横で、他の5人が、終始蛙の声を出す。それがうがいで、私もその一人でした。蛙役の6人(いや6匹)の、正面には、福島の自然風景の映像を映し出す画面があり、背後に客席!?そう、皆で、客席に背中を向けていました(なんと大胆 笑)。その客席からは福島弁の会話が飛び交っていて。あの10分の間だけ、会場そのものを、田んぼの見える自然風景にしてしまおうという試みの舞台だったのです。 皆さんは、どんな風に感じられましたか?? 「潮音」 (詩:島崎藤村/曲:宮城道雄) 62年の生涯の間に400近い曲を生み出した宮城道雄の作品の一つです。「春の海」が有名ですが、実は歌曲もたくさん作られているのです。 穏やかで壮大な春の海を歌ったこの曲を、テノールの黄木君に最初に聴いて貰った瞬間、彼は「いやぁ、いい曲」と絶賛し、直ぐに口ずさんでいました。それだけ親しみのあるメロディーだったのでしょうね。そこに尺八の元子さんも参加し、賑やかな練習を繰り広げました。曲そのものは4分以内なのに、やけに濃密な時間を重ねた、そんな印象があります。 普段私のやっている分野は、箏と尺八ではよく合奏しているものの、声楽も交えてというのはなかなか少ないこと。そんな機会も簡単に作れてしまうのも、VOICE SPACEにいられるからできることなのだと実感しました。この、賑わしトリオの演奏は、また直ぐに実現しそうです! 「明日」 (詩:佐々木幹郎/曲:小田朋美、中村裕美/編曲:小田朋美) 出演者全員が舞台に出て、歌い奏でた合唱曲でした。 この詩は、東日本大震災の約2週間後、文筆家の大竹昭子さん主催により、サラヴァ東京で緊急開催された「言葉のポトラック」。そのイベントの折に発表された、佐々木詩人の作品でした。この詩に、作曲家二人がアイディアを投じて完成した曲です。 合唱が好きでしかたがない私は、「子守唄よ」と共に、また皆で歌える曲ができたことが、本当に嬉しいです。 ああ、簡単に振り返るつもりが、こんなに長くなってしまいました。 まだまだ、振り返り記事や写真がアップされると思いますので、皆様お楽しみに! 最後まで読んでくださって、ありがとうございました。 (澤村祐司)
5. 18は渋谷でVOICE SPACEライブ!
先日オープンしたオフィシャルサイトで既に告知していますが、ブログでも改めてお知らせです。 5月18日(水)、"VOICE SPACE"が渋谷のレストラン・バー「サラヴァ東京」でライブをします! 「今日の音楽、明日のうた」をテーマに、メンバー一同が思い思いに詩、歌、インスト作品を持ち寄る、今までのVOICEライブにはなかったスタイルです。 今回のライブ開催は、震災から2週間後の3月26日、文筆家・大竹昭子さんが主催し同じサラヴァ東京で行われた「ことばのポトラック」というイベントが大きなきっかけでした。 「地震被害による悲しみと不安を突破するのに、いま私たちの心が欲しているのは、情報や状況説明以上に、心を強くしてくれる詩の『ことば』」であるという大竹さんの呼びかけに、詩人・歌人・音楽家など十数人の「ことば」のプロが集って、自作、他作、翻訳による詩や散文の朗読、歌唱などのパフォーマンスで応えたもの。 (「ポトラック」とはあり合わせ料理の意だそう。イベントの詳しい内容は、大竹昭子さんのブログ「カタリココ」 で紹介されています。) 多くのVOICEメンバーたちが、震災直後の自粛ムード漂う時期も音楽活動を続けていました。大きな出来事に対するアーティストのアプローチがいやおうなしに問われる中、日々変わる観客の反応を間近に感じた人、今まで前提としてきた足場が覆されるような思いにかられた人、それぞれがいろんな思いを抱えて、発信と沈黙の間で揺れていましたが、とにかく、今の個々人の思いを持ち寄るという「ポトラック」のスタイルを借りて、VOICE SPACEもライブをやろうということになりました。 持ち寄りだけに内容はいろいろですが、福島弁の語りでパフォーマンス活動をされている菊地裕貴 さんを招いたコラボレーション、VOICE SPACE育ての親・詩人の佐々木幹郎氏の詩にコンポーザー小田朋美・中村裕美が作曲した「明日」などなど、新たな作品を交えつつ、メンバーそれぞれの得意分野の演奏も味わえる、楽しいライブになりそうです。 昨日このコラボと「明日」の練習があったのですが、ユーモアあり、ホロリとくる歌心あり、いや~ちょっとまたおもしろいですよ、これは見逃せませんよ、皆さん!! ライブは1週間後に迫っておりますが、どうぞ皆様お誘い合わせの上お越し下さい。チケットのお問い合わせは、左のメールフォーム よりどうぞ! ------------------ 「VOICE SPACE LIVE in サラヴァ東京」 詩と音楽のコラボレーション集団"VOICE SPACE"が贈る、今日の音楽、明日のうた。 日時:2011年5月18日 (水) 19:00 open/19:30 start チケット料金:前売 2000円/当日 2500円 1ドリンク別 会場:SARAVAH東京(渋谷駅徒歩6分)http://www.saravah.jp/tokyo/ 出演:石井千鶴(鼓)、黄木透(テノール)、大石俊太郎(サックス)、小田朋美(作曲、ピアノ)、菊地裕貴(語り)、佐々木幹郎(詩、朗読)、 澤村祐司(箏)、関口将史(チェロ)、豊田耕三(アイリッシュフルート)、中村裕美(作曲、ピアノ)、中村大史(ギター)、早坂牧子(ヴォーカル)、水本紗恵子(語り)、渡辺元子(尺八) ------------------- (Makiko HAYASAKA)